2012年選手講評
2012年成績
監督:ジョルジーニョ
リーグ戦:11位(12勝12敗10分)
ナビスコカップ:優勝
天皇杯:ベスト4
第一次黄金期の中心メンバーにして、ブラジル代表として、世界一のサイドバックと呼ばれていた偉大なるレジェンド、ジョルジーニョを監督に迎えた2012年シーズンだが、ナビスコカップは優勝したものの、リーグ戦は鹿島アントラーズ史上最低にして、唯一の二けた順位に終わった2012年。
何が原因でこのような結果になったのか、CBPを基にひも解いてみたいと思う。
(表示は名前/先発出場/CBP/K偏差値の順)
GK
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
曽ヶ端 準 | 34 | 34 | 34 | 3060 | 85.35 | 2.51 | 61 |
GKの先発は全試合曽ヶ端。途中交代もなく、絶対的守護神として君臨。
他のポジションでのレギュラークラスのK偏差値が60以上という事を考えると、
このシーズンの曽ヶ端はレギュラーとして十分な貢献を果たせたといえる。
CB
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
岩政 大樹 | 32 | 32 | 2830 | 32 | 413.68 | 13.16 | 58.7 |
青木 剛 | 28 | 20 | 1892 | 14 | 286.98 | 13.65 | 51.4 |
山村 和也 | 18 | 17 | 1575 | 17 | 236.96 | 13.54 | 48.5 |
中田 浩二 | 5 | 5 | 387 | 5 | 53.31 | 12.4 | 37.9 |
DFの柱は岩政。K偏差値も58.7とレギュラーとして十分なCBPだが、若干物足りない
そしていかんせんパートナーが弱かった。
ここが2012年鹿島が低迷した原因の一つに挙げられるだろう。
一番のパートナーはCBとして17試合先発した山村だが、偏差値50以下と落第点。
ボランチでも出場していた青木も、K偏差値が51.4とまあ、無難と言う表現にしかならない数字である。
そして、各選手を90分に換算した場合、柱である岩政が青木や山村よりも1試合当たりのパフォーマンスが低く、CBに苦労した年と言えよう。
サイド
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
西 大伍 | 30 | 30 | 2671 | 30 | 426.06 | 14.36 | 61.8 |
新井場 徹 | 31 | 31 | 2723 | 28 | 373.58 | 12.35 | 58.7 |
サイドの両輪を守った西・新井場は共にレギュラーとして合格点を与えられる。
特に西は61.8と歴代と比較しても優秀な成績を残している。
3列目
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
小笠原 満男 | 31 | 31 | 2608 | 29 | 502.97 | 17.36 | 56.7 |
増田 誓志 | 14 | 5 | 381 | 4 | 73.71 | 17.41 | 35.4 |
本田 拓也 | 8 | 4 | 392 | 4 | 59.74 | 13.72 | 34.7 |
柴崎 岳 | 31 | 29 | 2690 | 24 | 502.92 | 16.83 | 56.7 |
梅鉢 貴秀 | 4 | 4 | 287 | 4 | 60.95 | 19.11 | 34.8 |
注目すべきは、小笠原と柴崎のK偏差値が全く同じという事
ただ、90分換算では小笠原の方が分がある
だが、両者ともにK偏差値56.7とギリギリ合格点と言えるCBPなのが、この年の低迷の一因とも言えよう
2列目
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
遠藤 康 | 32 | 25 | 2305 | 21 | 385.27 | 15.04 | 64.5 |
レナト | 14 | 10 | 907 | 5 | 145.38 | 14.43 | 47.2 |
アレックス | 5 | 4 | 382 | 4 | 124.19 | 29.26 | 45.7 |
本山 雅志 | 17 | 2 | 414 | 2 | 89.5 | 19.46 | 43.1 |
ドゥトラ | 27 | 25 | 1980 | 19 | 354.74 | 16.12 | 62.3 |
土居 聖真 | 4 | 1 | 83 | 1 | 13.03 | 14.13 | 37.6 |
メインで出続けた遠藤&ドゥトラのCBPがずば抜けている。
特に遠藤チームで一番のK偏差値を記録しており、2012年のチームは遠藤が中心と言えよう
そんな遠藤だが、90分換算では途中加入のドゥトラに負けており、ドゥトラをもう少し長く見たかった
一方その他選手のCBPが思いのほか良くなく、しいて言えば本山が短い時間で存在感を出しているとも言えなくないが、流れが変えられる選手がいないシーズンとみる事も出来る。
TOP
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
ジュニーニョ | 27 | 9 | 1057 | 7 | 111.42 | 9.49 | 44.3 |
大迫 勇也 | 32 | 31 | 2603 | 31 | 340.35 | 11.77 | 62.2 |
興梠 慎三 | 30 | 25 | 2177 | 22 | 272.92 | 11.28 | 56.9 |
佐々木 竜太 | 1 | 0 | 13 | 6 | 81.14 | 561.74 | 42.0 |
大迫が不動のエース。
そしてそのパートナーは興梠であるが、一応興梠は及第点と言ったところか。
ただ、2列目でも記載をしたが、代わりの選手のCBPが思いのほか悪く、この二人で固定せざる得ない戦力と言えよう
NONE
選手名 | 出場 | 先発 | 出場時間 | 評価ポジション先発 | CBP | 90分換算 | K偏差値 |
昌子 源 | 9 | 0 | 130 | 0 | 13.54 | 9.37 | 46.0 |
岡本 英也 | 5 | 0 | 74 | 0 | 3.38 | 4.11 | 40.4 |
先発としての試合がなかった二人であるが、昌子は柴崎が抜けてしまってはいるが、
同期の土居、梅鉢と比較してもそん色のない成績を残したといえよう
総評
まず、例年と比べて明らかに落ちるのがCBだ
岩政も絶対的とも言い難いが、パートナーも頼りにならない。
その結果が2012年の成績だと言えよう。
次に、土台となる3列目、小笠原のCBPが低い事も影響を与えていると思われる。
更に前線TOP/2列目にスーパーサブと言われるような頼れる選手がいなかった事も原因と言えよう。
結果、前線のスタメンが固定され、代わりの選手のCBPが低く、弱いCBによる失点を取り戻せなかったのが、2012年の低迷の結果と言える。
チーム評価
SS(K偏差値65以上)・・・0人
S(K偏差値60以上)・・・4人<遠藤:64.5/ドゥトラ:62.3/大迫:62.2/曽ヶ端:61>