鹿島FOS(仮)

鹿島を中心に戦術ではなく、データでサッカーを語ります

2014年優勝チーム/ガンバ大阪との比較

f:id:kashimafos:20220225112003p:plain

2014年のJリーグ優勝チームはガンバ大阪

勝点63:19勝9敗6分/得失点差28

一方の鹿島アントラーズ

勝点60:18勝10敗6分/得失点差25

この年のガンバは3冠達成

ただ、リーグ戦は最終節2点差で鹿島が勝っていたら、優勝という、悔しいシーズン

中田浩二の引退式の前のセレーゾの言葉を借りるのであれば、「言葉は悪いが、クソみたいな気分」である

www.sanspo.com

そんな2014年、優勝したガンバ大阪との差はどこなのか?

各ポジションごとの選手数値から見ていきたい

(表示は名前/先発出場/CBP(Chance Building Point)/J偏差値の順)

 

kashimafos.hatenablog.com

 

GK

 

ガンバ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
東口 順昭 34 34 3060 34 67.96 2.00 54.8

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
曽ヶ端 準 34 34 3060 34 109.21 3.21 66.2

 

歴代優勝チームでも上位の成績を残した曽ヶ端に対して、平凡な数値の東口。

この指数は、Chance Building Pointなので、GKとして、チャンスにいかに絡むかと言った観点が重視される傾向と定義すると、このCBPでの算出に不向きな選手と言えるかもしれない。

 

CB

 

ガンバ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
岩下 敬輔 32 32 2847 32 449.15 14.20 57.7
丹羽 大輝 25 23 2065 23 331.43 14.44 52.1
西野 貴治 12 11 991 11 140.58 12.77 43.0
金 正也 4 2 213 2 28.77 12.16 37.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
昌子 源 34 34 3030 34 525.11 15.60 61.3
青木 剛 18 14 1314 14 211.12 14.46 46.4
植田 直通 20 18 1542 18 183.26 10.70 45.1
山村 和也 8 2 297 2 52.16 15.81  

 

鹿島同様ガンバも不動のCBのパートナーに苦労している模様

とはいっても、丹羽が23試合CBとして先発し、数値的に平均的な働きをしている分、鹿島よりましか。

とはいうものの正直50歩100歩と言った感じではある。

 

サイド

 

ガンバ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
オ ジェソク 24 24 2114 13 305.85 13.02 53.4
藤春 廣輝 25 21 1950 21 268.04 12.37 51.4
米倉 恒貴 21 17 1532 16 217.71 12.79 48.6
加地 亮 6 6 521 6 76.88 13.28 40.9

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
山本 脩斗 32 32 2820 32 422.69 13.49 59.8
西 大伍 23 22 1999 22 329.07 14.82 54.7
前野 貴徳 2 2 180 2 29.29 14.65 38.3
伊東 幸敏 12 12 1032 2 11.71 1.02 37.4

 

サイドバックは圧倒的に鹿島に分がある

オ ジェソクは、LSBでの13試合を表に記載しているが、RSBでも11試合出場し、右も左も相手に併せていける選手だが、いかんせん自身もパートナーが平凡すぎる。

鹿島の山本は歴代優勝チームと並べてもそん色のないCBPを発揮

 

3列目

 

ガンバ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
今野 泰幸 33 31 2766 30 597.41 19.44 66.6
遠藤 保仁 34 34 3053 25 563.33 16.61 64.9
内田 達也 12 9 734 9 202.33 24.81 47.7
明神 智和 12 4 400 4 78.07 17.57 41.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
小笠原 満男 33 33 2833 33 614.78 19.53 67.4
柴崎 岳 34 34 3046 33 598.65 17.69 66.6
梅鉢 貴秀 5 2 140 2 41.09 26.42 40.0

 

共にハイレベルな3列目

この4人は全員代表で一時代を築いたので当然と言えば当然と言えるかもしれないが、

それでも全員J偏差値65前後というハイレベルな争いを見せたと言えよう

 

2列目

 

ガンバ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
阿部 浩之 30 27 1448 25 440.56 27.38 67.5
大森 晃太郎 24 17 1448 15 282.79 17.58 56.6
倉田 秋 30 17 1448 8 239.72 14.90 53.6
二川 孝広 19 6 624 6 108.62 15.67 44.6
岡崎 建哉 2 1 77 1 20.57 24.04 38.5

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
カイオ 30 25 2070 17 358.56 15.59 61.8
遠藤 康 30 26 2246 26 355.57 14.25 61.6
土居 聖真 34 33 2742 33 348.17 11.43 61.1
豊川 雄太 17 8 674 8 90.91 12.14 43.3
中村 充孝 14 5 558 5 84.65 13.65 42.9
ジョルジ ワグネル 8 2 190 2 38.11 18.05 39.7

阿部が飛びぬけた数値を残しているが、量ではJ偏差値60台が3人いる鹿島も負けていない

いずれにせよ、先ほどの3列目と言いこの年のガンバと鹿島はハイレベルな中盤を構成していたと言えよう

 

TOP

 

ガンバ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
宇佐美 貴史 26 23 2026 23 297.58 13.22 59.2
リンス 26 9 916 8 158.52 15.58 47.8
パトリック 19 16 1387 16 155.65 10.10 47.6
佐藤 晃大 23 10 935 10 108.44 10.44 43.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
ダヴィ 25 24 2065 24 207.11 9.03 51.8
赤崎 秀平 15 10 801 10 120.05 13.49 44.7

 

ここはひとつ若干だが差がついたところ

宇佐美という優れたTOPに対し、鹿島の両FWは共に、ダヴィが平均、赤崎が平均以下と言った寂しい数値

 

NONE

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
ルイス アルベルト 16 0 264 0 65.28 22.25 81.5
ジャイール 5 2 196 0 41.31 18.97 67.3
本山 雅志 12 0 193 0 37.74 17.60 65.2
中田 浩二 3 0 57 0 13.67 21.58 50.9
杉本 太郎 4 0 59 0 9.55 14.57 48.5

 

先発出場が0で途中出場はガンバは0人

鹿島は3人が、歴代チャンピオンチームと比較し、優れたサブを用意しているともいえ、これだけでは判断できないが、セレーゾはセレーゾは選手交代が上手い監督と言えるかもしれない

 

Trade

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
野沢 拓也 8 0 179 0 33.09 16.64 47.9

残念ながら鹿島から野沢が途中移籍

 

総論

 

上記を踏まえ、各ポジションから上位者を抜粋したメンバーを組んでみると

こういう形になる。

ガンバ         アントラーズ    
GK 東口 順昭 67.96 54.8   GK 曽ヶ端 準 109.21 66.2
CB 岩下 敬輔 449.15 57.7   CB 昌子 源 525.11 61.3
CB 丹羽 大輝 331.43 52.1   CB 青木 剛 211.12 46.4
CB オ ジェソク 305.85 53.4   サイド 山本 脩斗 422.69 59.8
3列目 藤春 廣輝 268.04 51.4   サイド 西 大伍 329.07 54.7
3列目 今野 泰幸 597.41 66.6   3列目 小笠原 満男 614.78 67.4
3列目 遠藤 保仁 563.33 64.9   3列目 柴崎 岳 598.65 66.6
3列目 阿部 浩之 440.56 67.5   2列目 カイオ 358.56 61.8
2列目 大森 晃太郎 282.79 56.6   2列目 遠藤 康 355.57 61.6
2列目 宇佐美 貴史 297.58 59.2   TOP ダヴィ 207.11 51.8
TOP リンス 158.52 47.8   TOP 赤崎 秀平 120.05 44.7
  合計 3762.6       合計 3851.9  

 

優勝したガンバより、鹿島の方が数値が高い。

この年のガンバは3冠チーム

つまり、CBP的にもほんの一つのボタンの掛け違えで優勝を逃した悔やまれる年と言えよう。

とはいえ、あくまでもレギュラーメンバーだが、2013年のサンフレッチェ(4137.3)、2012年のサンフレッチェ(4161.8)と比較してCBPは低い。

数値からも混戦具合が分かるだけにチャンスがあった年だっただけに優勝を逃したのが非常に残念だ。

ただ、若手の抜擢が大量にあり、優勝争いをするにふさわしいチームだったと言える2014年である