鹿島FOS(仮)

鹿島を中心に戦術ではなく、データでサッカーを語ります

2015年優勝チーム/サンフレッチェ広島との比較

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2015年のJリーグ優勝チームはサンフレッチェ広島

勝点74:23勝6敗5分/得失点差43

一方の鹿島アントラーズ

勝点59:18勝11敗5分/得失点差16

サンフレッチェ広島は2013年以来の優勝

ただ、この時は勝ち点が63なので、勝ち点を11積み上げる

また、2013年の鹿島の勝ち点は59と2015年と同様の数字

そんな2015年、優勝したサンフレッチェ広島との差はどこなのか?

各ポジションごとの選手数値から見ていきたい

(表示は名前/先発出場/CBP(Chance Building Point)/J偏差値の順)

 

kashimafos.hatenablog.com

GK

 

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
林 卓人 34 34 3060 34 98.1 2.89 63.2

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
曽ヶ端 準 24 24 2160 24 66.98 2.79 54.5
佐藤 昭大 10 10 900 10 31.35 3.14 44.7

 

2012年、2013年の連覇時の正ゴールキーパーの西川から、林に変わったサンフレッチェ

2013年フル出場した西川と同レベルの数値を記録

一方鹿島は前半戦佐藤 昭大を起用したことにより、ゴールの番人の数値が劣ってしまった

 

DF

 

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
水本 裕貴 33 33 2933 33 467.59 14.35 58.6
塩谷 司 27 26 2319 26 438.45 17.02 57.2
千葉 和彦 34 34 3060 34 428.49 12.60 56.7
佐々木 翔 22 6 682 6 106.89 14.11 41.4
宮原 和也 3 3 270 1 15.33 5.11 37.1

 

アントラーズ

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
昌子 源 29 29 2610 24 456.72 15.75 58.0
ファン ソッコ 24 23 1935 23 331.45 15.42 52.1
青木 剛 21 13 1294 8 218.37 15.19 46.7
山村 和也 13 6 611 3 114.45 16.86 41.8
植田 直通 12 10 839 2 27.03 2.90 37.7

 

アントラーズの大黒柱となった昌子、その数値とまったく同じレベルの選手3人でCBを展開したサンフレッチェのDF陣。

昌子のパートナー、ファンソッコがサンフレッチェアントラーズへの移籍だったが、残念ながら、ファンソッコと古巣サンフレッチェのDF陣の差が出てしまった結果となっている

とはいえ、サンフレッチェも2012年の森脇、2013年の塩谷のようなずば抜けた選手はいなかった

 

サイド

 

サンフレッチェ

該当者なし

 

アントラーズ

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
西 大伍 30 30 2699 29 449.9 15.00 61.3
山本 脩斗 28 28 2445 28 404.93 14.91 58.9
伊東 幸敏 8 5 554 5 71.36 11.59 40.6

システムとして、サンフレッチェにはサイドのポジションはいなかった。

一方アントラーズの両翼に関して言えば、歴代の優勝チームのサイドの選手として、そん色のないCBPと言えよう

 

3列目

 

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
青山 敏弘 33 33 2951 33 626.72 19.11 68.0
森崎 和幸 33 33 2940 33 483.16 14.79 61.1
柏 好文 30 29 2618 29 315.04 10.83 53.1
ミキッチ 31 29 2482 29 258.64 9.38 50.4
清水 航平 16 10 912 5 104.21 10.28 43.0
丸谷 拓也 7 2 219 2 62.94 25.87 41.0

 

アントラーズ

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
柴崎 岳 29 28 2546 28 513.16 18.14 62.5
小笠原 満男 29 25 2399 25 462.56 17.35 60.1
梅鉢 貴秀 8 7 457 7 73.1 14.40 41.5

 

青山のCBPが本当に素晴らしい

アントラーズも柴崎や小笠原が優勝チームにふさわしいCBPを叩き出しているにも関わらず、2012年、2013年同様、青山のCBPに叶わない結果となっている

青山のパートナーである森崎も柴崎・小笠原と同等のCBPを出しており、残念ながらここもサンフレッチェとの差と言えるかもしれない

 

2列目

 

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
ドウグラス 33 28 2529 28 365.92 13.02 62.3
柴崎 晃誠 27 22 1927 22 255.25 11.92 54.7
浅野 拓磨 32 2 1048 2 136.44 11.72 46.5
野津田 岳人 19 10 878 10 117.74 12.07 45.2
森崎 浩司 9 5 438 5 70.16 14.42 41.9
茶島 雄介 3 1 122 1 4.13 3.05 37.4

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
遠藤 康 32 26 2318 26 409.58 15.90 65.3
カイオ 32 22 2099 15 366.57 15.72 62.4
土居 聖真 28 24 2015 21 245.95 10.99 54.0
中村 充孝 17 9 780 8 90.14 10.40 43.3
本山 雅志 6 1 139 1 32.29 20.91 39.3
杉本 太郎 1 1 60 1 23.09 34.64 38.7

 

2列目はJ偏差値60台の遠藤・カイオに対して、サンフレッチェドウグラスがJ偏差値60台だが、その他選手が安定出来ず、むしろアントラーズのストロングポイントが強く出た結果となっている

 

TOP

 

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
佐藤 寿人 34 34 2191 34 183.25 7.53 49.8

 

アントラーズ

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
金崎 夢生 27 24 2157 12 266.56 11.12 56.6
赤崎 秀平 22 16 1141 16 120.05 9.47 44.7
ジネイ 4 2 222 2 35.82 14.52 37.8
ダヴィ 10 4 401 4 35.81 8.04 37.8

 

金崎が一人気をはいているが、基本的に両チームともに低調な数字

佐藤 寿人は残念ながらピークを過ぎていると言えよう

 

先発なし

 

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
皆川 佑介 5 0 47 0 8.92 17.08 48.1
山岸 智 4 0 28 0 5.67 18.23 46.2

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
豊川 雄太 6 0 111 0 23.14 18.76 56.5
鈴木 優磨 7 0 108 0 20.32 16.93 54.8
鈴木 隆雅 2 0 26 0 4.26 14.75 45.3

 

アントラーズの若手2人が少ない時間でそれなりに効果的な活躍を見せた一方、サンフレッチェは物足りないメンツ

 

途中移籍

サンフレッチェ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
工藤 浩平 1 0 6 0 1.99 29.85 42.5

 

アントラーズ

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
高崎 寛之 13 7 633 0 41.02 5.83 49.3

 

大きなインパクトを残せなかった高崎は途中移籍

 

総論

上記を踏まえ、各ポジションから上位者を抜粋したメンバーを組んでみると

こういう形になる。

サンフレッチェ       アントラーズ    
GK 林 卓人 98.1 63.2   GK 曽ヶ端 準 66.98 54.5
CB 水本 裕貴 467.59 58.6   CB 昌子 源 456.72 58
CB 塩谷 司 438.45 57.2   CB ファン ソッコ 331.45 52.1
CB 千葉 和彦 428.49 56.7   サイド 西 大伍 449.9 61.3
3列目 青山 敏弘 626.72 68   サイド 山本 脩斗 404.93 58.9
3列目 森崎 和幸 483.16 61.1   3列目 柴崎 岳 513.16 62.5
3列目 柏 好文 315.04 53.1   3列目 小笠原 満男 462.56 60.1
3列目 ミキッチ 258.64 50.4   2列目 遠藤 康 409.58 65.3
2列目 ドウグラス 365.92 62.3   2列目 カイオ 366.57 62.4
2列目 柴崎 晃誠 255.25 54.7   TOP 金崎 夢生 266.56 56.6
TOP 佐藤 寿人 183.25 49.8   TOP 赤崎 秀平 120.05 44.7
  合計 3920.6       合計 3848.5  

 

サンフレッチェ青山を中心にとした、堅守に対して、鹿島は2列目を中心とした行ってこいと言ったところか。

サンフレッチェの徹底した守備的布陣がこの年ははまったと言えよう

森保監督の中に、この時のイメージが強く残っているのかは一概には言えないが、森保ジャパンのイメージがこの年に強くあるような感覚にすら感じられる