鹿島FOS(仮)

鹿島を中心に戦術ではなく、データでサッカーを語ります

2018年優勝チーム/川崎フロンターレとの比較

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2018年の優勝は川崎フロンターレ

2017年に続いて連覇である

 

勝点69:21勝7敗6分/得失点差30

 

一方のアントラーズ

 

勝点56:16勝10敗8分/得失点差11

 

2017年は勝ち点は同じで得失点差が要因であったが、2018年は勝ち点差13付けられてしまった。

要因としては、

 

ACLの過密日程(しかしACLは優勝)

シーズン途中での主力選手の移籍

 

等あげられるが、実際にはどうだったのか

フロンターレとの戦力を比較してみる

 

kashimafos.hatenablog.com

 

GK

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
チョン ソンリョン 31 31 2770 31 44.68 1.45 48.4
新井 章太 3 3 270 3 5.17 1.72 37.4

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
クォン スンテ 27 27 2430 27 64.88 2.40 54.0
曽ヶ端 準 7 7 630 7 20.89 2.98 41.8

 

両チームともに、韓国人GKをメインの編成

明らかにクォンスンテのCBPの方が高い

また、新井と曽ヶ端の比較でも同様で、鹿島のGKのレベルの高さが見受けられる

 

CB

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
谷口 彰悟 34 34 3060 34 526.47 15.48 61.4
奈良 竜樹 23 22 2051 22 350.64 15.39 53.0
エドゥアルド 3 3 199 3 36.88 16.68 38.1

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
昌子 源 16 16 1378 16 271.6 17.74 49.3
犬飼 智也 22 21 1935 21 265.51 12.35 49
町田 浩樹 8 7 679 6 134.08 17.77 42.7
チョン スンヒョン 11 11 990 11 119.19 10.84 42

 

谷口の安定度が素晴らしい

一方のアントラーズACLやケガの影響や移籍の影響もあり、CBの固定が出来なかった

そんな中、昌子が少ないながらも凄さの片りんは見せている

 

サイド

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
エウシーニョ 32 32 2794 32 586.53 18.89 68.8
車屋 紳太郎 31 31 2695 22 443.35 14.81 61
登里 享平 25 15 1485 12 281.42 17.06 52.1
武岡 優斗 5 2 217 2 35.79 14.84 38.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
安西 幸輝 28 22 2045 15 295.62 13.01 52.9
西 大伍 23 16 1581 16 201.24 11.46 47.7
山本 脩斗 18 14 1224 14 150.8 11.09 45
内田 篤人 12 7 602 7 132.58 19.82 44
小田 逸稀 6 5 462 3 82.5 16.07 41.2
伊東 幸敏 11 6 623 6 77.99 11.27 41
三竿 雄斗 1 1 80 1 10.53 11.85 37.3

 

フロンターレの両サイドコンビ、特にエウシーニョが素晴らしい

車屋も歴代の優勝チームのサイドバックと比較しても優れたCBPをマーク

一方のアントラーズだが、過密日程で選手を固定できなかったのを差し引いても、酷い数字である

鹿島は歴代サイドバックが強いチームを形成していただけに寂しさを感じてしまう数値である

 

3列目

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
大島 僚太 29 28 2461 28 534.47 19.55 63.6
守田 英正 26 20 1827 20 503.4 24.80 62.1
下田 北斗 5 4 339 4 95.24 25.28 42.5
田中 碧 4 2 164 2 53.33 29.27 40.5
森谷 賢太郎 3 1 93 1 23.77 23.00 39.1

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
三竿 健斗 26 23 2100 23 429.57 18.41 58.5
永木 亮太 30 20 1908 16 382.88 18.06 56.3
レオ シルバ 20 17 1553 17 326.63 18.93 53.6
小笠原 満男 14 12 977 12 186.01 17.14 46.9

 

ここは何とかフロンターレに勝てないまでも必死にしがみ付いている感じがする数値差

フロンターレは大島に続き、プロ1年目の守田が素晴らしい働きを見せている

一方のアントラーズは突出した選手はいなかったが、4名がそれなりのハイレベルな数値を記録

 

2列目

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
家長 昭博 32 31 2745 27 448.96 14.72 68.1
中村 憲剛 33 31 2630 29 422.22 14.45 66.2
阿部 浩之 29 25 2081 21 328.3 14.20 59.7
長谷川 竜也 12 5 436 5 63.57 13.12 41.5
齋藤 学 16 2 405 2 53.69 11.93 40.8
田坂 祐介 3 1 66 1 8.74 11.92 37.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
遠藤 康 20 20 1442 20 226.44 14.13 52.7
安部 裕葵 22 13 1146 11 190.42 14.95 50.2
中村 充孝 11 10 784 8 78.99 9.07 42.5
山口 一真 10 2 233 2 36.51 14.10 39.6
田中 稔也 4 2 147 1 24.55 15.03 38.8
レアンドロ 5 2 187 2 22.01 10.59 38.6
久保田 和音 2 2 178 2 13.3 6.72 38.0

 

家長に中村

このレベルの選手が二人もいるのは流石に反則である

一方のアントラーズは過密日程の影響から、突出した選手はいない

また、出場時間もかなり抑えられており、個々の評価が難しい

 

TOP

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
小林 悠 27 24 2206 19 317.81 12.97 60.8
知念 慶 27 12 1022 12 180.92 15.93 49.6

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
鈴木 優磨 32 25 2376 23 280.94 10.64 57.8
土居 聖真 29 23 2052 14 277.2 12.16 57.5
セルジーニョ 10 8 680 8 83.84 11.10 41.7
金森 健志 14 4 462 4 58.16 11.33 39.6

 

鈴木優磨と土居は歴代の優勝チームでもそん色のない数値を記録している。

それに対してフロンターレ小林悠の頑張りが光っている

知念は出場時間が短いが、悲観するほど悪い数字ではない

 

先発なし

 

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
鈴木 雄斗 18 0 212 0 57.65 24.47 77.0
赤崎 秀平 1 0 2 0 2 90.00 44.0

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
名古 新太郎 1 0 4 0 5.54 124.65

46.1

 

クロージングとして鈴木 雄斗を効果的に活用

また赤崎は2分しか出場できなかったのが残念である

 

途中移籍

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
エドゥアルド ネット 11 11 885 0 165.68 16.85 71.0
大久保 嘉人 12 4 524 0 58.28 10.01 52.3

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
植田 直通 14 14 1260 14 234.51 16.75 82.9
金崎 夢生 15 14 1273 0 162.57 11.49 70.4
ペドロ ジュニオール 7 3 226 3 20.74 8.26 45.8

 

共に主力がシーズン途中で移籍した2018年

ただ、人数的にも戦力的にもアントラーズの方がダメージが多いと思われる

エドゥアルド ネットが抜けたのは痛いが、そのクラスが植田・金崎と2人抜けてしまったアントラーズ

コレは流石にきつすぎるであろう

 

 

総論

上記を踏まえ、各ポジションから上位者を抜粋したメンバーを組んでみると

こういう形になる。

 

フロンターレ       アントラーズ    
GK チョン ソンリョン 44.68 48.4   GK クォン スンテ 64.88 54
CB 谷口 彰悟 526.47 61.4   CB 昌子 源 271.6 49.3
CB 奈良 竜樹 350.64 53   CB 犬飼 智也 265.51 49
サイド エウシーニョ 586.53 68.8   サイド 安西 幸輝 295.62 52.9
サイド 車屋 紳太郎 443.35 61   サイド 西 大伍 201.24 47.7
3列目 大島 僚太 534.47 63.6   3列目 三竿 健斗 429.57 58.5
3列目 守田 英正 503.4 62.1   3列目 永木 亮太 382.88 56.3
2列目 家長 昭博 448.96 68.1   2列目 遠藤 康 226.44 52.7
2列目 中村 憲剛 422.22 66.2   2列目 安部 裕葵 190.42 50.2
2列目 阿部 浩之 328.3 59.7   TOP 鈴木 優磨 280.94 57.8
TOP 小林 悠 317.81 60.8   TOP 土居 聖真 277.2 57.5
  合計 4506.8       合計 2886.3  

 

2017年164.6ポイント差だったCBPが、1620.5ポイントも差を付けられてしまった

要因は選手の途中移籍に加えて、ACLを勝ち進んだことによる、過密日程のローテーションによるもだが、フロンターレはJ偏差値が60以上が8人に対して、アントラーズは0人

J偏差値はCBPのよって算出されるため、試合に多く出た選手が優位に出るのは確かだが、全ての大会で優勝を目指すのがアントラーズであって、Jリーグ3位という成績は悪くはないが、ACLをメインに総力戦で何とかつかんだ順位に過ぎず、そういった過密日程に対応可能なチーム編成の必要性を感じるシーズンと言えるであろう