鹿島FOS(仮)

鹿島を中心に戦術ではなく、データでサッカーを語ります

2021年選手講評

2021年成績

監督:ザーゴ⇒相馬直樹

 

リーグ戦:4位(21勝11敗6分)

YBCルヴァンカップ:ベスト8

天皇杯:ベスト8

 

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コロナの影響で、2020年昇格はあっても降格がなく、18チームではなく20チームで実施された2021年のJリーグ

2020年は序盤の躓きはあったものの、後半フィットしてきたザーゴ体制だったが、2021年も前半躓き、2011年からの10年で3回目のシーズン途中監督交代という憂いを見てしまい、優勝どころかACL出場の逃した2021年の戦力を振り返ってみる

なお、この年は試合数が多かったので各人のCBPが高く出て、必然的にK偏差値も高く出ている

 

kashimafos.hatenablog.com

GK

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
沖 悠哉 33 33 2970 33 131.29 3.98 75.1
クォン スンテ 5 5 450 5 19.09 3.82 40.7

 

試合数が多かったこともあり、かなり高いCBPが出た沖。

出場が33試合という事もあり、試合数的には例年と変わらないという事を考えれば、いかに沖に救われた一年だったかが分かる。

ただ、シーズン後半クォン スンテに出番を取られている。

そのクォン スンテも90分換算が高レベル(沖にも言える)とGKが大活躍だった1年である。

 

CB

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
町田 浩樹 34 34 3042 34 597.65 17.68 69.3
犬飼 智也 29 23 2128 23 383.32 16.21 56.9
関川 郁万 13 13 1117 13 172.54 13.90 44.8
林 尚輝 6 5 454 5 81.06 16.07 39.5
ブエノ 1 1 75 1 11.29 13.55 35.4

 

CBは町田が大活躍の1年

試合数が増えたので、全試合出場とはいかなかったが、例年で言えば全試合に当たる34試合に先発してこれだけのCBPを残したのであるから、リーグを代表するCBに成長したと言っても過言ではないであろう

パートナーの1stチョイスは犬飼でこちらも安定した働きを果たしている

ただ、シーズン後半は関川を使用されたケースが多かったが、90分換算で見る安定度は犬飼に軍配を上げたい

90分換算でいうと、出場時間が短いが林 尚輝の活躍も光っており、今後が楽しみである

 

サイド

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
常本 佳吾 26 25 2131 25 473.5 20.00 64.6
永戸 勝也 29 22 2051 22 330.61 14.51 56.2
広瀬 陸斗 9 7 627 7 104.8 15.04 43.1
安西 幸輝 16 12 1116 11 92.85 7.49 42.4

 

ここ数年はっきりとアントラーズの弱点となっていたサイド

常本 佳吾という、救世主が誕生した1年と言ってもいいであろう

このまま高いレベルを維持して欲しい。

ただ、残念ながらパートナーが弱い。

1stチョイスは永戸で比較的無難なCBPを表していたが、シーズン途中に安西が加入すると安西に出場機会を奪われてしまった

その安西だが、非常にCBPが悪い

理由として守備をしないからである

ドリブルや積極的な攻撃参加で見た目のイメージはいいかもしれないが、BCPの詳細を出場時間の広瀬と比較した場合、

 

安西:広瀬

奪取/42.18:73.54

守備/8.60:12.10

 

と、出場時間が半分の広瀬よりも各ポイントが劣っており、

チーム戦術と言ってしまえばそれまでだが、気になるポイントであるのと同時に、守備に対しての他選手への負荷が気になる部分である

 

3列目

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
三竿 健斗 34 29 2589 29 546.03 18.98 58.8
レオ シルバ 29 20 1770 20 356.79 18.14 49.4
ディエゴ ピトゥカ 26 21 1925 21 349.9 16.36 49.1
永木 亮太 15 5 452 5 121.35 24.16 37.8
舩橋 佑 2 1 92 1 15.12 14.79 32.5

 

3列目に関しては三竿が無難な数字を残しているが、ここもやはりパートナーの問題が露見したと言えよう

先発数や出場時間ではピトゥカの方が多いが、CBPではレオシルバの方が優秀なCBPを記録している

ピトゥカとレオシルバのプレースタイルの違いではあるが、やはり安西同様守備的CBPがピトゥカの場合、低く出てしまっており、CB・GKのCBPの大幅層の原因が垣間見れる

 

2列目

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
ファン アラーノ 27 21 1688 17 301.1 16.05 58.5
和泉 竜司 23 12 1038 12 130.68 11.33 46.1
松村 優太 22 6 759 5 117.6 13.94 45.2
アルトゥール カイキ 14 5 462 4 84.24 16.41 42.8
遠藤 康 23 2 466 2 75.53 14.59 42.1

 

ファンアラーノが2020年同様2列目の核として活躍

ただ、前年度65.2あったK偏差値が58.5と大きく下がっている

ただ、やはりここでもパートナー不在が分かる結果となっている

その中で2年目の松村の成長と、新加入カイキの90分換算での数値が明るい材料であり、特にカイキはもう少し長く見て見たかった

 

TOP

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
土居 聖真 36 28 2289 15 292.77 11.51 58.5
荒木 遼太郎 36 27 2291 19 274.24 10.77 57.0
エヴェラウド 28 17 1549 15 189.32 11.00 50.4
上田 綺世 29 19 1753 19 189.9 9.75 50.4
染野 唯月 9 1 199 1 11.41 5.16 36.5

 

2020年同様土居が攻撃陣の柱として奮闘

2年目の荒木が大きく成長している

印象的に土居よりも荒木の方が貢献しているように見えるが、土居の場合、荒木と比較して守備的貢献が高い

アントラーズの伝統として高い位置でのボール奪取⇒ショートカウンターが得意なチームなので、TOP(土居の場合は2列目も)の選手のボール奪取が高いと得意な攻撃に持ち込めると言った効果がCBP等読み取れる

また、エヴェラウドが全くゴールを決められず大きくCBPを落としている

が、それでもチームTOPの上田 綺世よりも高いCBPを記録

コレも守備的な貢献が要因である

上田綺世はTOPはゴールを決めてなんぼの意識で確かに得点はチーム一であるが、守備が弱い。

守備をしないのであればもう少し得点を増やして欲しい

 

Trade

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
小泉 慶 17 8 765 0 118.61 13.95 60.8
白崎 凌兵 17 11 865 0 105.43 10.97 58.4

 

シーズン途中に小泉・白崎が残念ながら国内移籍をしてしまった

両選手とも安定したCBPを残せる選手なだけに大きな痛手である

 

総評

ザーゴを招聘し、『基礎を残して新築』を目指したが、志半ばでザーゴを解任し、相馬監督の就任となったが、どう変わったのかを細かく見てみないと分からない部分もあるがシーズンを通してみると

 

安西・ピトゥカと言った途中加入の選手の守備的CBPが低い

②CBやGKの守備的負担が増えた(よってCBPが向上)

 

上記2点が気になるところである

①に関しては、ザーゴ監督というよりも相馬監督の選手チョイスの部分が多大にあるのだが、安西・ピトゥカの登用がチーム戦術を変化させた可能性が高く、2022年の成績にも影響が出る話であるので、今後別項で見ていきたいと思う

 

チーム評価

SS(K偏差値65以上)・・・2人<沖 悠哉:75.1/町田 浩樹:69.3>

S(K偏差値60以上)・・・1人<常本 佳吾:64.6>

 

※2020年

SS(K偏差値65以上)・・・1人<ファン アラーノ:65.2>

S(K偏差値60以上)・・・3人<犬飼 智也:63.1/土居 聖真:61.3/エヴェラウド:60.7>