鹿島FOS(仮)

鹿島を中心に戦術ではなく、データでサッカーを語ります

2021年優勝チーム/川崎フロンターレとの比較

f:id:kashimafos:20220225113749p:plain

2021年の優勝は川崎フロンターレ

圧倒的強さでの見事2連覇を達成

 

勝点92:28勝2敗8分/得失点差53

 

試合数が増えたにも関わらず、敗戦が3⇒2と減るほどの強さ

 

一方のアントラーズ

 

勝点69:21勝11敗6分/得失点差26

 

と勝ち点差は23

2020年が勝点差24であったのを考慮すると、一応勝ち点差は1狭まってはいる

そんな2021年の両チームをCBPを基に比較していく

 

kashimafos.hatenablog.com

 

GK

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
チョン ソンリョン 33 33 2970 33 70.19 2.13 55.4
丹野 研太 5 5 450 5 7.48 1.50 38.0

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
沖 悠哉 33 33 2970 33 131.29 3.98 72.4
クォン スンテ 5 5 450 5 19.09 3.82 41.3

 

2020年同様、プレー関与が少ないチョン ソンリョンはCBP的に抜きんでてはいない

沖に関しては、歴代の優勝チーム内で最高のパフォーマンスを出したGKと言っていいであろう

沖が優秀なGKな事は数字的に証明されたと言えるので、自信をもってプレーして欲しい

 

CB

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
谷口 彰悟 30 28 2508 27 441.44 15.84 57.3
ジェジエウ 33 27 2492 27 395.94 14.30 55.2
車屋 紳太郎 31 17 1567 16 299.82 17.22 50.6
山村 和也 17 7 739 6 141.48 17.23 43.1

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
町田 浩樹 34 34 3042 34 597.65 17.68 64.7
犬飼 智也 29 23 2128 23 383.32 16.21 54.6
関川 郁万 13 13 1117 13 172.54 13.90 44.6
林 尚輝 6 5 454 5 81.06 16.07 40.2
ブエノ 1 1 75 1 11.29 13.55 36.9

 

2020年同様圧倒的な強さであったため、プレー関与が少なかったのか平凡な数値で終わっているフロンターレCB陣

一方のアントラーズ新大黒柱の町田の成長がアントラーズを飛び越え、歴代の優勝チームのCBに引けを取っていないことがよく分かる

 

サイド

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
山根 視来 37 37 3318 37 734.38 19.92 76.9
登里 享平 29 26 2311 26 376.78 14.67 57.3
イサカ ゼイン 1 1 90 1 21.11 21.11 37.9

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
常本 佳吾 26 25 2131 25 473.5 20.00 62.6
永戸 勝也 29 22 2051 22 330.61 14.51 54.8
広瀬 陸斗 9 7 627 7 104.8 15.04 42.5
安西 幸輝 16 12 1116 11 92.85 7.49 41.8

 

2020年に大きく差を付けられたサイド陣

ただ、2021年に関しては常本が見事拮抗するまでになっている

が、フロンターレの山根が2020年68.9であったJ偏差値を76.9にうさらに上げるなど異次元の活躍を見せている

一方のアントラーズは2番手の永戸も能力内を伸ばしたが、フロンターレの登里ほどではなく、安定感を欠いてしまっている

 

3列目

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
旗手 怜央 30 30 2523 18 492.95 17.58 61.6
ジョアン シミッチ 25 24 1874 24 488.37 23.45 61.4
脇坂 泰斗 35 29 2258 29 454.64 18.12 59.7
橘田 健人 29 15 1580 15 396.14 22.56 56.9
長谷川 竜也 21 11 818 11 144.36 15.88 44.9
大島 僚太 7 2 253 2 50.78 18.06 40.4
小塚 和季 5 1 72 1 14.44 18.05 38.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
三竿 健斗 34 29 2589 29 546.03 18.98 64.1
レオ シルバ 29 20 1770 20 356.79 18.14 55.1
ディエゴ ピトゥカ 26 21 1925 21 349.9 16.36 54.7
永木 亮太 15 5 452 5 121.35 24.16 43.8
舩橋 佑 2 1 92 1 15.12 14.79 38.7

 

3列目に関しては、選手個人としては、三竿が抜けているが、ボランチコンビとして考慮すると、旗手・シミッチのフロンターレコンビが勝っている

そして、恐ろしい事に、ここに、シーズン途中に海外移籍となった田中 碧がいるのであるから、2021年のフロンターレは恐ろしいチームと言えよう

 

2列目

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
家長 昭博 37 28 2598 28 416.18 14.42 65.8
遠野 大弥 27 9 864 6 169.93 17.70 48.8
宮城 天 14 4 447 4 76.64 15.43 42.4
マルシーニョ 11 10 707 10 68.4 8.71 41.8

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
ファン アラーノ 27 21 1688 17 301.1 16.05 57.9
和泉 竜司 23 12 1038 12 130.68 11.33 46.1
松村 優太 22 6 759 5 117.6 13.94 45.2
アルトゥール カイキ 14 5 462 4 84.24 16.41 42.9
遠藤 康 23 2 466 2 75.53 14.59 42.3

 

家長無双の2列目

アントラーズはファンアラーノ一人奮闘しているが、あとが続かない

ただ、それはフロンターレも同様で家長以外はJ偏差値50以下となっている

ただ、フロンターレには田中碧と同様にシーズン途中に海外移籍を果たした三笘 薫がおり、チームにいる間はその三苫が大活躍であった

 

TOP

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
レアンドロ ダミアン 35 28 2293 28 308.87 12.12 60.1
小林 悠 33 11 1150 7 171.36 13.41 48.9
知念 慶 22 4 582 3 127.25 19.68 45.3

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
土居 聖真 36 28 2289 15 292.77 11.51 58.8
荒木 遼太郎 36 27 2291 19 274.24 10.77 57.3
エヴェラウド 28 17 1549 15 189.32 11.00 50.3
上田 綺世 29 19 1753 19 181.9 9.34 49.7
染野 唯月 9 1 199 1 11.41 5.16 35.8

 

レアンドロ ダミアンが一人J偏差値60以上を記録しているが、チームとしてみた場合、土居・荒木のアントラーズコンビの方が数字的には優れている

ただ、フロンターレは小林 悠がそこそこの試合数に出ている且つ、90分換算が高く

ジョーカーとしての起用の際のプレーの輝きを感じさせる

 

先発なし

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
塚川 孝輝 14 0 272 0 64.12 21.22 80.8
神谷 凱士 1 0 1 0 0.03 2.70 42.8

 

アントラーズ

なし

 

フロンターレの塚川が出場時間は少ないものの、14試合に出場し、爪痕を残している

 

途中移籍

フロンターレ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
田中 碧 20 18 1651 0 460.79 25.12 122.3
三笘 薫 20 13 1232

0

279.36 20.41 90.7

 

アントラーズ

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 J偏差値
小泉 慶 17 8 765 0 118.61 13.95 62.8
白崎 凌兵 17 11 865 0 105.43 10.97 60.5
杉岡 大暉 7 5 442 0 68.92 14.03 54.2

 

両チームともチームの主力が途中移籍をしているが、田中碧と三苫の能力の高さが際立っている。

両名ともシーズン半ばでの移籍にも関わらずこの数値。

これで優勝してしまうという事はいかにフロンターレの力が抜きんでていたか言えよう

 

総論

上記を踏まえ、各ポジションから上位者を抜粋したメンバーを組んでみると

こういう形になる。

 

フロンターレ       アントラーズ    
GK チョン ソンリョン 70.19 55.4   GK 沖 悠哉 131.29 72.4
CB 谷口 彰悟 441.44 57.3   CB 町田 浩樹 597.65 64.7
CB ジェジエウ 395.94 55.2   CB 犬飼 智也 383.32 54.6
サイド 山根 視来 734.38 76.9   サイド 常本 佳吾 473.5 62.6
サイド 登里 享平 376.78 57.3   サイド 永戸 勝也 330.61 54.8
3列目 旗手 怜央 492.95 61.6   3列目 三竿 健斗 546.03 64.1
3列目 ジョアン シミッチ 488.37 61.4   3列目 レオ シルバ 356.79 55.1
3列目 脇坂 泰斗 454.64 59.7   2列目 ファン アラーノ 301.1 57.9
2列目 家長 昭博 416.18 65.8   2列目 和泉 竜司 130.68 46.1
2列目 遠野 大弥 169.93 48.8   TOP 土居 聖真 292.77 58.8
TOP レアンドロ ダミアン 308.87 60.1   TOP 荒木 遼太郎 274.24 57.3
  合計 4349.7       合計 3818  

 

レギュラークラスを並べたCBPでの差は531.7

2020年が526.7差であったので、さらに開いてしまった

そしてレギュラークラスにはシーズン途中に移籍した田中碧と三苫は含まれていないので、実質もっと差があると言えよう

大きな差が生じた部分はやはりサイド。

特に山根の存在感が2021年は抜きんでていた

一方のアントラーズもサイドは常本の成長等進歩は見られたが、それでも足りなく差がつけられている

そして、3列目、2列目も旗手・シミッチ、家長といった歴代TOPクラスの選手が柱といるので、その差もあろう

アントラーズは常本を中心とした、サイドの構築と各ポジションの絶対的な柱の存在が巻き返しには必要である