鹿島FOS(仮)

鹿島を中心に戦術ではなく、データでサッカーを語ります

2018年選手講評

2018年成績

監督:大岩剛

 

リーグ戦:3位(16勝10敗8分)

YBCルヴァンカップ:ベスト4

天皇杯:ベスト4

ACL:優勝

クラブワールドカップ:4位

 

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得失点差で優勝を逃した2018年

王者奪還を目指し、大きな補強はせず、現有戦力の底上げで臨んだ2018年だったが、リーグ戦は3位と残念な結果となってしまった

だが、悲願のACLを優勝し、ついに念願のアジアチャンピオンとなった

アジアチャンピオンとして挑んだクラブワールドカップであったが、準決勝で2016年決勝の相手、レアルマドリードに雪辱を果たせず返り討ちに

3位決定戦でもリーベル・プレートに0-4と惨敗した2018年の戦力を振り返ってみる

 

kashimafos.hatenablog.com

 

GK

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
クォン スンテ 27 27 2430 27 64.88 2.40 54.7
曽ヶ端 準 7 7 630 7 20.89 2.98 41.2

 

2017年と同様クォンスンテと曽ヶ端の併用

ただ、正GKは入れ替わりクォンスンテ

共に90分換算は素晴らしい成績を残した

 

CB

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
昌子 源 16 16 1378 16 271.6 17.74 50.5
犬飼 智也 22 21 1935 21 265.51 12.35 50.1
町田 浩樹 8 7 679 6 134.08 17.77 42.5
チョン スンヒョン 11 11 990 11 119.19 10.84 41.7

 

1stチョイスは昌子だが、この年の昌子はワールドカップ後の燃え尽き症候群と怪我で16試合にしか出れず。

そしてなんといっても後述するが、植田のシーズン途中での移籍が大きく響いた

植田の代役として、チョンスンヒョンをシーズン途中に加入するも大きなインパクトは残せず、またシーズンオフにチームに加入した犬飼も平凡なCBPとなっており、鹿島史上NO1のCBが崩壊したと言っていいだろう。

そんな中、町田の成長を感じられたのが唯一の明るい話題だ

 

サイド

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
安西 幸輝 28 22 2045 15 295.62 13.01 54.2
西 大伍 23 16 1581 16 201.24 11.46 48.7
山本 脩斗 18 14 1224 14 150.8 11.09 45.7
内田 篤人 12 7 602 7 132.58 19.82 44.7
小田 逸稀 6 5 462 3 82.5 16.07 41.8
伊東 幸敏 11 6 623 6 77.99 11.27 41.5
三竿 雄斗 1 1 80 1 10.53 11.85 37.6

 

今まで安定した活躍を見せていた西・山本コンビが揃わず、期待の内田も怪我の影響から12試合の出場にとどまったサイド

そんな中、ポリバレントな移籍1年目の安西が躍進

ただ、歴代のアントラーズのサイドとしては物足りない数字に終る

内田は90分換算ではキラリと光るCBPを出していただけに、やはり怪我がもったいなかった

一方ACLによる過密日程の影響で多くの選手が先発として出場したシーズンでもあった

 

3列目

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
三竿 健斗 26 23 2100 23 429.57 18.41 53.1
永木 亮太 30 20 1908 16 382.88 18.06 50.7
レオ シルバ 20 17 1553 17 326.63 18.93 48.0
小笠原 満男 14 12 977 12 186.01 17.14 41.0

 

序列が変わり、永木がレオシルバよりも高いCBPとなっている

が、過去の3列目と比較してところ、三竿を含めて全員低調な数字

ただ、こちらもサイド同様ACLによる過密日程の影響が大きく、各選手の出場が抑えられている

 

2列目

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
遠藤 康 20 20 1442 20 226.44 14.13 53.1
安部 裕葵 22 13 1146 11 190.42 14.95 50.4
中村 充孝 11 10 784 8 78.99 9.07 42.4
山口 一真 10 2 233 2 36.51 14.10 39.3
田中 稔也 4 2 147 1 24.55 15.03 38.4
レアンドロ 5 2 187 2 22.01 10.59 38.3
久保田 和音 2 2 178 2 13.3 6.72 37.6

 

こちらもサイド同様ACLによるローテーションで一番先発として出た遠藤が20試合という、様々な選手が使われている

その影響でやはり各選手数字は低調

そんな中、安部裕葵が奮闘したと言えよう

 

TOP

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
鈴木 優磨 32 25 2376 23 280.94 10.64 57.6
土居 聖真 29 23 2052 14 277.2 12.16 57.3
セルジーニョ 10 8 680 8 83.84 11.10 42.2
金森 健志 14 4 462 4 58.16 11.33 40.2

 

唯一頑張ったと言えるのがTOPの選手たち

特に鈴木優磨の成長には目を見張るものがある

また、土居も手堅い数字を残し、この二人がチームを引っ張った年と言えよう

ただ、シーズン途中に金崎が移籍したマイナス面もある

セルジーニョは途中入団で、リーズ戦では大きなインパクトは残せていないが、ACLではMVP級の活躍を見せた

 

NONE

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
名古 新太郎 1 0 4 0 5.54 124.65 41.6

 

名古がこのシーズンに出場した4分間は本人にとって貴重な4分間になったであろう

 

trade

 

選手名 出場 先発 出場時間 評価ポジション先発 CBP 90分換算 K偏差値
植田 直通 14 14 1260 14 234.51 16.75 81.7
金崎 夢生 15 14 1273 0 162.57 11.49 68.8
ペドロ ジュニオール 7 3 226 3 20.74 8.26 43.2

 

2018年を語る時、ここが一番影響が大きい

攻めの要の金崎、守備の要の植田が共にシーズン途中で移籍してしまった。

戦力的には、植田の移籍が大きかったが、インパクトでは金崎の移籍が大きい

植田の場合は海外移籍だが、金崎は鹿島の10番が海外ではなく、同じJリーグ、しかも会のサガン鳥栖に移籍してしまったのだ。

この時は鹿島のブランド力の低下が叫ばれる程であった

なお、金崎は鳥栖フェルナンド・トーレスと一緒にプレーするという、この1行だけ見ると海外移籍のようである

 

総評

2017年に形成された完璧な4バックが見事に崩壊した

また、中盤も崩壊し、CBPだけ見るとよく3位になれたという印象を持たせる2018年

原因は明白で

ACLによる過密日程

・攻守のそれぞれの要である金崎・植田の途中移籍

これでチームが崩壊しながらも良く3位にそして、ACLを勝ち取れたといった印象だ

そんな中、鈴木優磨・安部裕葵・安西幸輝・町田浩樹と言った、新しい芽が開花した年とも言えよう

奇しくもこの4名全員時期はバラバラだが、海外移籍をするのだが、現在の鹿島の立ち位置を鑑みるに、ターニングポイントになった年である

 

チーム評価

SS(K偏差値65以上)・・・0人

S(K偏差値60以上)・・・0人

 

※2017年

SS(K偏差値65以上)・・・1人<昌子:69.0>

S(K偏差値60以上)・・・2人<西:62.9/山本:62.4/植田:60.6>